結論から言います。ハイブリッドとガソリン、僕の線引きは年2万kmです。Z同士の価格差は800,800円(2026年11月時点、2WD)で、燃料代で埋めるには累計で約13万km走る計算になります。
例外は2つ。1500Wのコンセントを使う予定があるなら、距離に関係なくハイブリッド。もう1つ、ガソリンのZと同じ5,599,000円でハイブリッドのGも買えるので、そこは別の比較になります。

この記事のポイント
- Z同士の差800,800円は、WLTC総合の燃費で約13万kmぶん
- モード別に計算すると、市街地だけなら約6.8万km、高速だけなら約22万km
- 環境性能割は2026年3月末で廃止。Z 2WDの新車時の税の差は、重量税の約5万円
- コンセントはハイブリッドが1500W、ガソリンのZは100W
ハイブリッドとガソリンは何が違う?
同じZで並べると、違いは動力まわりに集まります。ガソリンのZとハイブリッドのZは、2列目も同じ種類のシートです。
| Z 2WD同士 | ガソリン | ハイブリッド |
|---|---|---|
| 価格(2026年11月時点) | 5,599,000円 | 6,399,800円 |
| 4WDの価格 | 5,797,000円 | 6,619,800円(E-Four) |
| WLTC燃費 | 10.9km/L | 18.0km/L |
| エンジン | 2.5L 125kW(170PS)232N・m | 2.5L 140kW(190PS)236N・m |
| 前のモーター | なし | 134kW(182PS)270N・m |
| 車両重量 | 2,060kg | 2,160kg |
| 燃料タンク | 75L | 60L |
| 使う燃料 | 無鉛レギュラー | 無鉛レギュラー |
| コンセント | 100W | 1500W |
| 工場出荷の目処(2026年11月6日更新) | 2〜3か月程度 | 2〜3か月程度 |
数字の出所はトヨタのグレード一覧、諸元と装備の一覧、工場出荷の目処です。選ぶ軸は、80万円を距離で埋めるか、1500Wに使い道があるかの2つです。グレードごとの価格は、全グレードの新車価格の一覧で確かめられます。
燃費と燃料代はいくら違う?
カタログの総合で比べると、1万kmあたりのガソリン代は約6.2万円違います。前提はWLTC総合の燃費と、レギュラー全国平均の1L 170.0円。資源エネルギー庁の2026年11月2日調査(11月5日公表)の値です(報道)。
| 1万km走ると | 使う燃料 | 燃料代 |
|---|---|---|
| Z ガソリン(10.9km/L) | 約917L | 約15.6万円 |
| Z ハイブリッド(18.0km/L) | 約556L | 約9.4万円 |
| 差 | 約362L | 約6.2万円 |
実際の燃費は、公式の注記どおり使い方で大きく変わります。ここからの計算はカタログの値どうしの比較で、実際に走ったときの額ではありません。
80万円の差は何kmで埋まる?
Z 2WD同士の800,800円を、燃料代だけで埋める計算です。前提は先ほどと同じWLTC総合と1L 170.0円。利息、燃料価格の変動、売るときの価格は入れていません。
| 年間の距離 | 年の燃料代の差 | 800,800円を埋める年数 |
|---|---|---|
| 5,000km | 約3.1万円 | 約26年 |
| 1万km | 約6.2万円 | 約13年 |
| 1.5万km | 約9.2万円 | 約8.7年 |
| 2万km | 約12.3万円 | 約6.5年 |
| 3万km | 約18.5万円 | 約4.3年 |
累計で約13万km。これが僕の線引きを年2万kmに置いている理由です。燃料代だけで7年で埋めるなら年に約1.9万km。年2万kmに届かないなら、僕はガソリンのZで十分だと考えます。
ただ、総合の燃費は1つの平均でしかありません。諸元には市街地、郊外、高速の値も載っているので、それぞれで同じ計算をしてみます。
| モード | ガソリン | ハイブリッド | 1kmの燃料代の差 | 800,800円を埋める距離 |
|---|---|---|---|---|
| 市街地 | 7.5km/L | 15.7km/L | 約11.8円 | 約6.8万km |
| 郊外 | 11.6km/L | 19.8km/L | 約6.1円 | 約13.2万km |
| 高速 | 13.0km/L | 18.0km/L | 約3.6円 | 約22万km |
| 総合 | 10.9km/L | 18.0km/L | 約6.2円 | 約13万km |
この計算からは、距離だけでなくどこを走るかで話が変わるように見えます。市街地だけなら年1万kmで約7年。高速だけなら、年2万kmでも約11年かかります。
もちろん、実際の走りがどれか1つのモードに収まることはありません。渋滞や信号の多さでも変わるので、自分の使い方がどちら寄りかを見る物差しとして使ってください。
燃料価格でも距離は動きます。直近1年のレギュラー全国平均は154.7〜190.8円でした(資源エネルギー庁の調査をまとめた二次情報)。総合の燃費で計算すると、155円前後なら約14.3万km、191円前後なら約11.6万kmです。
政府の補助は11月5〜11日の分で1Lあたり51.9円(同じ二次情報)。額が変われば店頭の価格も動きます。この記事の計算は170.0円のままです。
税金を入れると差はどう変わる?
先に古い情報を片付けます。環境性能割は2026年3月31日で廃止されました。環境性能割の差で価格差が縮むと書いた記事は、今の新車には当てはまりません。
今残っている差は重量税で、いちばん大きいのは新車登録時です。日本自動車工業会の対象車一覧(2026年5月1日〜2027年4月30日の新車登録)を見ると、ハイブリッドのZ 2WD(18.0km/Lの行)は次のように車重で分かれます。
| Z 2WD | 新車時の重量税(3年) | ガソリンとの差 |
|---|---|---|
| ガソリン(一覧に型式なし、2,060kg) | 61,500円 | ― |
| ハイブリッド 2,160〜2,170kg | 9,300円(75%軽減) | 52,200円 |
| ハイブリッド 2,180kg以上 | 0円(免税) | 61,500円 |
ガソリンの61,500円は、国土交通省の税額表の軽減なしの額です。東洋経済の記事も同じ差を載せています。
52,200円を引くと差は748,600円で、約12.2万km。全体の答えは大きく変わりません。自動車税は同じ2.5L区分なので年43,500円で、ここに差はつきません。
車検の重量税にも差が残ります。国土交通省の資料の継続検査の表(2026年5月1日〜2028年4月30日)では、2.0t超2.5t以下の2年分は、令和12年度燃費基準の80%以上が25,000円、80%未満が41,000円です。ハイブリッドのZは基準値17.3km/L(2,160kg)を超える18.0km/L、ガソリンのZの10.9km/Lは8割に届かない計算なので、1回16,000円の差。今の表のまま3年目と5年目の2回を足すと32,000円で、差は716,600円、約11.6万kmです。7年なら年約1.7万km。僕の線引きは燃料代だけの計算です。毎年かかる額をまとめて見るなら、税金と車検を含む年間の維持費に載せています。
税額は2026年11月時点の一覧から読んだ目安です。オプションで車重や燃費が変わると区分が変わることがあり(17インチの18.7km/Lの行は2,160kgでも免税)、基準は2027年5月に引き上げの予定です。実際の額は見積もりと販売店で確かめてください。
同じ5,599,000円なら、ハイブリッドのGとガソリンのZはどっち?
ここがアルファードらしい悩みどころです。2026年11月時点で、ガソリンのZとハイブリッドのG 2WDは同じ価格。距離の計算はいらなくなり、燃費と装備のどちらを取るかの話になります。
| 5,599,000円 | G ハイブリッド(7人) | Z ガソリン |
|---|---|---|
| WLTC燃費 | 18.8km/L | 10.9km/L |
| 1万kmの燃料 | 約532L | 約917L |
| 2列目 | 手動オットマン、温熱 | 電動オットマン、温熱とベンチレーション |
| パワーバックドア | オプション 134,200円 | 標準 |
| アドバンスト ドライブ | 設定なし | オプション |
| コンセント | 1500W | 100W |
燃料代の差は、1L 170.0円で年1万kmなら約6.6万円、年2万kmなら約13万円。これは毎年残ります。
僕の答えはこうです。後ろの席に人を乗せるならZから考える。ひとりの移動が中心で距離も走るならGです。2列目は販売店で座って確かめる価値があります。グレードの側から考えるなら、GとZの差額と線引きが手がかりになります。

お金以外の差はどこにある?
ここは公式の仕様で分かる差だけを並べます。
- コンセント:ハイブリッドは合計1500Wまで使え、非常時給電システムつき。ガソリンのZは100Wまでです
- モーター:ハイブリッドはモーターで走る機能があり、EVドライブモードが標準です
- 乗り心地の制御:ばね上制振制御はハイブリッドとPHEVの標準装備です
- 4WDの方式:ハイブリッドは後ろをモーターで動かすE-Four(40kW、54PS)、ガソリンはダイナミックトルクコントロール4WD。差額は220,000円と198,000円です
- ガソリンのZのアドバンスト パーク:リモート機能なしの別仕様です
静かさや加速の感じ方は、公式の数字だけでは決められません。公式の静粛性の説明も車全体の話で、動力ごとの差は書いていないので、気になるなら販売店で両方に乗ってみるのが早いです。

給油の回数も少し違います。タンク容量×WLTC総合の単純計算で、ガソリンは約817km、ハイブリッドは1,080km。ガソリンの方がタンクは15L大きいのに、走れる距離はハイブリッドが長い計算です。もちろん使い切る前提の数字で、実際はここまで走りません。
13万kmという距離は、保証の話とも関わります。ハイブリッド機構は特別保証の対象で、新車登録から5年または10万kmの早い方まで。駆動用電池の寿命は、トヨタも使い方で異なり一概に言えないとしています。交換の費用はこの記事の計算に入れていません。約13万kmは、特別保証の10万kmを超える距離です。
リセールで動力を決めていい?
僕がアルファードで好きなところの1つがリセールバリューです。ただ、動力を決める材料としては、今の数字は条件がそろっていません。
リセバ総研の2026年10月31日の集計(二次情報)では、Zの2023年式の平均売却予想額はガソリンが約484万円、ハイブリッドが約452万円でした。ただし2023年式の平均走行距離は、グレードを問わない型式全体の値で約1.8万kmと約5.3万kmと開いています。
ほかのサイトでも、ハイブリッドが高いとする記事とガソリンが高いとする記事に分かれています。件数も少なく業者が売るときの予測額でもあるので、この数字だけで動力は決められません。売る時期と状態でも変わるので、知りたいときは実際の査定を取るのがいちばんです。数字の読み方は、残価率と買取相場の見方で出所別に並べています。
結局どんな使い方にどっちが向く?
僕の線引きと、この記事の計算から見えることを分けて書いておきます。
| 使い方 | 向くもの | 根拠 |
|---|---|---|
| 1500Wを使う予定がある | ハイブリッド | 僕の線引き。距離に関係なく |
| 人を乗せて年2万km以上 | Z ハイブリッド | 僕の線引き |
| 人を乗せて年2万km未満 | Z ガソリン | 僕の線引き |
| ひとりの移動が中心で距離も走る | G ハイブリッド | 僕の答え |
| 街中が中心で年2万kmに届かない | ハイブリッドも候補に残る | 計算。市街地だけなら約6.8万km |
| 高速が中心で年2万kmほど | ガソリンも候補に残る | 計算。高速だけなら約22万km |
PHEVは、Zで7,649,400円(2026年11月時点)。ハイブリッドのE-Fourより1,029,600円高く、僕は補助金なしのこの差で考えます。補助金の期限まで含めた話は、PHEVは買いかの判断材料にまとめています。
本当に悩みますよね。迷ったら、後ろに人を乗せるならZ、動力は年2万kmで決める。ここを起点に、自分の走り方で少し動かすくらいがちょうどいいと思います。
次に何をすればいい?
やることは3つだけです。
- 今の車の年間距離を出す:車検の記録や給油の記録から。街中と高速のどちらが多いかも見ておきます
- 1500Wの使い道を決める:具体的に思いつくなら、そこで動力は決まりです
- 同じ条件で2通りの見積もりを取る:オプションをそろえて、ガソリンとハイブリッドを1枚ずつ。価格、税金、納期は変わることがあるので、その時点の額で比べます



参考URL一覧
- トヨタ アルファード グレード一覧(2026年11月時点の価格)
- トヨタ アルファード 諸元と装備の一覧(PDF)
- トヨタ アルファード 走行性能
- トヨタ 工場出荷時期の目処(2026年11月6日更新)
- 資源エネルギー庁 石油製品価格調査
- 読売新聞 2026年11月5日(レギュラー全国平均 170.0円の報道)
- ガソリン価格の推移と補助金(二次情報)
- 日本自動車工業会 エコカー減税対象車一覧 トヨタ(PDF)
- 国土交通省 自動車重量税額表(PDF)
- 国土交通省 令和8年度税制改正の資料(継続検査の重量税、PDF)
- トヨタ エコカー減税・環境性能割について
- 総務省 自動車税の税額
- 東洋経済オンライン(重量税の差の報道)
- トヨタ メーカー保証 特別保証
- トヨタ よくある質問 ハイブリッド車の駆動用バッテリーの寿命
- リセバ総研 アルファードのリセール(二次情報、2026年10月31日集計)
