価格で選ぶなら、まずアルファードを基準にして、エルグランドで増える金額と中身を見る。これが僕の答えです。条件で決めるなら、重量2,300kgまでの機械式の駐車場はアルファード(PHEVを除く)、室内の幅と長さはエルグランド。室内の高さはアルファードが45mm上です。
電動の4WD同士で並べると、アルファードのZは6,619,800円、エルグランドのXは6,897,000円。差は277,200円です(2026年11月時点、税込)。ただし装備は同じではないので、そのまま「ほぼ同じ値段」とは読めません。
僕の体験は試乗したアルファードZのハイブリッド車だけです。エルグランドは展示車を撮っただけで、公式の数字と他の人の評価で書きます。
この記事のポイント
- 同じ4WDの差はZとXで277,200円。装備を寄せてZとGで比べると959,200円
- 全幅はエルグランドが45mm広く、最小回転半径は0.1m小さい
- 重量2,300kgまでの機械式は、エルグランドの全グレードが超える
- 工場出荷の目処はアルファードが2〜3か月、エルグランドが4〜5か月(2026年11月時点)
アルファードとエルグランド、どちらから見ればいい?
迷ったら、選べる幅が広いアルファードを物差しにするのが早いです。
アルファードの価格は5,599,000円から10,699,700円まで。ガソリン、ハイブリッド、PHEVがあり、2WDと4WD、8人乗りのグレードも選べます。
一方のエルグランドは2026年7月16日に発売され、6,897,000円から。全車4WDで、エンジンは発電に使い、モーターで走る仕組みです。定員は7名。

つまり、アルファードで予算と仕様の基準を決めてから、「この差額でエルグランドの何を取るか」を考える順番が組みやすいのです。逆に、4WDが必須で、走りの違いに惹かれているなら、エルグランドを先に見ても遠回りにはなりません。
比べる順番は、価格、駐車場の数字、納期です。乗り心地の好みは、そのあとで試乗して決めれば足ります。
価格はどれくらい違う?
エルグランドは全車4WDなので、アルファードも4WDだけを並べました。
| グレード | 動力 | 価格(税込) | 燃費(WLTC) |
|---|---|---|---|
| アルファード Z | ガソリン 4WD | 5,797,000円 | 10.4km/L |
| アルファード G | ハイブリッド E-Four | 5,819,000円 | 17.8km/L |
| アルファード Z | ハイブリッド E-Four | 6,619,800円 | 17.4km/L |
| エルグランド X | e-POWER e-4ORCE | 6,897,000円 | 16.8km/L |
| エルグランド G | e-POWER e-4ORCE | 7,579,000円 | 16.8km/L |
| アルファード Z | PHEV E-Four | 7,649,400円 | 16.8km/L |
価格は車両本体のメーカー希望小売価格で、オプションと諸費用は含みません。アルファードはトヨタ公式の2026年11月時点、エルグランドは日産公式の2026年7月現在の東京地区の価格で、2026年11月時点でも公式に載っている数字です。
エルグランドXとの差は、アルファードZのハイブリッドが277,200円、アルファードGのハイブリッドが1,078,000円。2WDでよければ、Zのハイブリッド2WDは6,399,800円なので、差は497,200円まで開きます。
ここで安さだけを見ると、判断を誤ります。装備を日産の諸元表とトヨタの装備表で並べると、こう違います。
| 項目 | アルファード Z(ハイブリッド) | エルグランド X | エルグランド G |
|---|---|---|---|
| シート地 | 合皮 | 合皮 | テーラーフィット |
| 前席・2列目のベンチレーション | 標準 | 標準ではない(シートヒーターは標準) | 標準 |
| 1500Wのコンセント | 標準 | オプション | 標準 |
| 前席の大きな画面 | 14インチ | 12.3インチ(14.3インチはセットオプション) | 14.3インチ |


この表の項目で寄せるなら、ZとXではなくZとGの比較になり、差は959,200円です。もちろんGにはテーラーフィットなどの上乗せがあるので、完全に同じ中身ではありません。安く入るならZとX、装備で並べるならZとG。差額は277,200円と959,200円の間で見るのが実情に近いです。
予算が760万円前後なら、アルファードのPHEVとエルグランドのGが並びます。差は70,400円で、PHEVは6人乗り、公式のEV走行距離は73kmです。家で充電できるかどうかが分かれ目になりそうです。充電の手間と費用は、PHEVの差額と充電の手間にまとめています。
燃料代と自動車税で差は埋まる?
どちらも無鉛レギュラーです。年1万km、1L170円(2026年11月2日の全国平均。資源エネルギー庁の調査を転載したページで、二次情報)、WLTCの燃費で計算すると、エルグランドXが約101,190円、アルファードZのハイブリッドE-Fourが約97,701円。差は年に約3,500円です。
自動車税は排気量で区分が変わります。総務省の表(2019年10月1日以降の登録)で、エルグランドの1.498Lは年30,500円、アルファードのハイブリッドの2.487Lは年43,500円。年13,000円の差です。
合わせると、年に約9,500円エルグランドが軽くなる計算です。とはいえ、277,200円の差を埋めるには長い時間がかかるので、維持費だけで選ぶ話ではありません。実際の燃費は走り方で変わり、税額は登録時期や減税で変わることがあるので、都道府県の税事務所や販売店で確かめてください。
サイズはどこが違う?
全長とホイールベースは同じです。違うのは幅と高さで、エルグランドは幅と室内の長さに余裕があり、アルファードは車体の幅が細く、室内の高さに余裕があります。
| 項目 | アルファード | エルグランド | エルグランド−アルファード |
|---|---|---|---|
| 全長 | 4,995mm | 4,995mm | 同じ |
| 全幅 | 1,850mm | 1,895mm | +45mm |
| 全高 | 1,935〜1,945mm | 1,975mm(プロパイロット2.0装備車は1,970mm) | +25〜40mm |
| ホイールベース | 3,000mm | 3,000mm | 同じ |
| 最小回転半径 | 5.9m | 5.8m | −0.1m |
| 室内長 | 3,005mm | 3,165mm | +160mm |
| 室内幅 | 1,660mm | 1,730mm | +70mm |
| 室内高 | 1,360mm | 1,315mm | −45mm |
| 車両重量 | 2,220kg(Z ハイブリッド E-Four) | 2,430kg(X) | +210kg |
| ミラーを広げた幅 | 2,295mm | 約2,235mm | 約−60mm |
| ミラーをたたんだ幅 | 2,000mm | 約2,040mm | 約+40mm |
出所はトヨタの主要諸元表(2026年11月時点)とトヨタ公式FAQ、日産の諸元ページと諸元表、日産公式FAQです。室内寸法はどちらも社内測定値で、エルグランドのツインガラスルーフ付きの室内高は1,310mmです。
ミラーを含む幅は、車体の幅と順番が変わります。広げるとアルファードが約60mm広く、たたむとエルグランドが約40mm広い計算です。どちらも公式FAQの目安や参考値なので、ミラーの幅がきわどい駐車場なら、販売店で確かめるのがよさそうです。


全幅の45mmを白線の枠で考えてみます。幅2.3mの枠の真ん中に停めると、車体の片側の余りはアルファードが225mm、エルグランドが202.5mm。幅2.5mなら325mmと302.5mmです。ミラーを除いた計算で、片側で22.5mmの差です。平面の駐車場なら、この差で入らなくなることは多くないでしょう。
小回りは、数字の上ではエルグランドが0.1m小さく済みます。僕はアルファードの大きさが不安でしたが、街中の試乗では全然運転しやすかったです。これはZのハイブリッド車の話で、エルグランドの運転のしやすさを測ったものではありません。その試乗の全体の感想は、街中の試乗と内装のレポートに残しています。
荷室はどちらが広い?
3列目まで使う状態なら、3列目の位置で順番が入れ替わります。トヨタ公式FAQと日産公式FAQのVDA法の数字(シートバック上端まで)で、3列目を一番後ろにするとアルファードが約110L、エルグランドが137L。一番前にするとアルファードが約575L、エルグランドが536Lです。
3列目をしまった状態は、エルグランドが2列目を最前端にした1,381Lと1,348L、アルファードのZの2列目が一番後ろの約860Lと条件が違うので、そのままでは比べられません。
使い勝手の評価では、渡辺陽一郎氏のグーネットの比較(2026年5月31日)が、荷室の使い勝手とシートアレンジを引き分けとしています。ベビーカーやゴルフバッグなど、積みたい物が決まっているなら、販売店に持ち込むか、寸法を測って相談するのが早いです。


機械式駐車場にはどちらが入る?
2台の差がいちばんはっきり出るのは、ここです。機械式に停めるなら、全高より先に重量とタイヤの幅を見てください。エルグランドの車両重量はXが2,430kg、Gが2,440kg、VIPが2,510kgです。上限が2,300kgの機械式には、全グレードが収まりません。
アルファードは諸元の車両重量で見ると、ガソリンとハイブリッドなら2,300kgに収まり、PHEVの2,440kgと2,470kgは超えます。オプションで重くなることもあるので、余裕の少ないグレードは販売店で確かめてください。実際の条件の例を、予約サイトのakippaから2つ置いておきます(2026年11月時点の掲載)。
| 駐車場の条件 | アルファード Z ハイブリッド E-Four | エルグランド X |
|---|---|---|
| PNP新潟古町:全高200cm、全長530cm、全幅205cm、タイヤ幅190cm、重量2,300kg | 数字の上では収まる | 重量で超える |
| 広島トランヴェールビル:全高200cm、全長500cm、全幅185cm、タイヤ幅180cm、重量2,300kg | タイヤ幅1,825mm(後ろは1,830mm)で超える | 全幅と重量で超える |
エルグランドのタイヤ外側の幅は、日産の諸元とFAQには見当たりませんでした。前後のトレッド1,640mmにタイヤ幅235mmを足すと、約1,875mmになります。アルファードは同じ計算で1,825mmとなり公式の数字と合うので、目安にはなるはずです。
これはエルグランドの弱点というより、機械式の設備の上限の話です。ただ、毎日使う駐車場がこのタイプなら、話はそこで決まります。車種の指定がある駐車場もあるので、最後は管理会社に車種名で確かめてください。アルファード側の細かい数字は、機械式駐車場とサイズの数字で見られます。
乗り心地と走りはどう違う?
アルファードは、僕の試乗の話です。2026年10月28日に、Zのハイブリッド車で街中を走りました。所有はしていません。いちばん印象に残ったのは乗り心地の快適さです。運転もしやすく、走行中に座った2列目と3列目でも快適でした。


気になったことは、とくにありませんでした。割り切るところは、デザインの好き嫌いと街で被ることくらいです。家族でも仕事でも使えて、ファミリーユースでも最強クラスだと思います。割り切りの話は、買わない方がいい人と割り切りの本音でもう少し書いています。
エルグランドは数字から見てみます。モーターの最高出力は前151kW(205PS)、後100kW(136PS)。アルファードZのハイブリッドE-Fourは前134kW(182PS)、後40kW(54PS)です。モーターで走る力に重きを置いたのがエルグランド、という違いは数字に出ています。
他の人の評価も一つ置いておきます。渡辺陽一郎氏のグーネットの比較(2026年5月31日)は、アルファードのExecutive LoungeのE-Fourハイブリッドと比べたもので、取り回しと1・2列目はアルファード、3列目、動力性能、操舵の安定性、静粛性はエルグランド、乗り心地は引き分けとされています。まとめは「万人受けのアルファード、こだわり派のエルグランド」。発売前の記事で、試乗の条件は書かれていないので、一つの見方として読むのがよさそうです。
エルグランドは2026-2027日本自動車殿堂カーオブザイヤーを受賞したと日産が発表しています。エルグランドに僕は乗っていないので、乗り味は出所の評価の紹介にとどめます。決めるなら、両方を同じ道で試乗するのがいちばんです。
納期と売れ行きはどう違う?
早く乗りたいなら、公式の目処ではアルファードが2か月ほど早いです。
どちらも工場を出るまでの目安で、納車はそのあとになり、販売店によっても変わります。
売れ行きは、自販連の2026年4〜9月の集計でアルファードが44,412台(6位)、エルグランドが5,224台(46位)。エルグランドは7月発売なので、まだ途中経過の数字です。累計受注は1万台を超えたと日産が発表していて、これから増えていく台数もあります。
街で被りにくいのは、今のところエルグランドでしょう。アルファードについて僕は、被るのは、それだけ売れている車だからと割り切っています。被るのが嫌な人にとっては、この台数の差が、エルグランドを選ぶ立派な理由になります。被りにくさで別の候補も見るなら、ヴェルファイアとの違いと街で被る話も役に立ちます。
僕がアルファードで好きなのは、圧倒的な快適性とリセールバリューです。ただ、エルグランドは発売から約4か月で、数年後の相場はまだ出ていません。リセールで2台を比べられるようになるのは、もう少し先です。
NISMOや改良の噂はどこまで本当?
未確認の話を含みます。下の表の「未確認」は、メーカーの発表が見当たらないという意味で、2026年11月時点で調べた範囲です。買う時期を噂だけで決めないほうが安全です。
| 話 | 出所 | 状態 |
|---|---|---|
| エルグランドの価格6,897,000円から、全車4WD | 日産の発表 | 公式 |
| エルグランドのNISMO | ベストカー(2026年2月12日、編集部の予想と予想CG) | 未確認 |
| アルファードの2027年の大幅改良 | Motor-Fan(2026年10月1日、予想CGつき) | 未確認 |
どんな人にどちらが向く?
ここまでの数字をまとめると、こう見えます。条件で決まる項目が1つでもあれば、それを優先するのが失敗しにくいです。
| こんな条件 | 向く車 | 根拠 |
|---|---|---|
| 重量やタイヤ幅に制限のある機械式を使う | アルファード(制限によっては両方不可) | 車両重量と全幅 |
| できるだけ早く乗りたい | アルファード | 工場出荷2〜3か月と4〜5か月 |
| 2WD、8人乗り、ガソリン、PHEVから選びたい | アルファード | エルグランドは7名、全車4WD |
| 予算を抑えたい | アルファード | 5,599,000円からと6,897,000円から |
| 4WDが必須で、モーターの走りに惹かれている | エルグランド | モーターの出力と4WD同士の差額 |
| 室内の長さと幅を重視する | エルグランド | 室内長+160mm、室内幅+70mm |
| 街で被りにくい車がいい | エルグランド | 販売台数の差 |
次に何をすればいい?
- 自宅の駐車場の全幅、タイヤ幅、重量の上限を、管理会社に聞く
- アルファードZのハイブリッドで見積もりを取り、それを基準にエルグランドのXとGの見積もりを取る
- オプションと諸費用をそろえて総額で比べ、納期も販売店に聞く
- 2台を試乗し、2列目と3列目にも座る
まずは駐車場の数字からです。ここが通れば、あとはどちらを選んでも、乗って決める楽しみが残ります。



参考URL一覧
- トヨタ アルファード グレード・価格(公式)
- トヨタ アルファード 主要諸元表(公式)
- トヨタ公式FAQ(ミラーとタイヤ外側の幅)
- トヨタ公式FAQ(ラゲージルームの容量・寸法)
- トヨタ 工場出荷の目処(公式)
- 日産 新型エルグランドの発表(公式)
- 日産 エルグランド(公式)
- 日産 エルグランド 諸元ページ(公式)
- 日産 エルグランド 諸元表PDF(公式)
- 日産公式FAQ(ドアミラーを含む全幅)
- 日産公式FAQ(荷室の寸法・容量)
- 日産 工場出荷の目処(公式)
- 日産 エルグランド累計受注1万台の発表(公式)
- 日産 日本自動車殿堂カーオブザイヤー受賞の発表(公式)
- 自販連 乗用車ブランド通称名別順位(2026年4〜9月)
- 総務省 自動車税の税率
- セレクトラ ガソリン価格(資源エネルギー庁の調査の転載、二次情報)
- akippa PNP新潟古町
- akippa 広島トランヴェールビル
- グーネット 渡辺陽一郎氏の比較(二次情報)
- ベストカー エルグランドNISMOの予想(未確認)
- Motor-Fan アルファードの2027年改良の記事(未確認)
