結論から言います。アルファードは「買わない方がいい車」ではありません。
2026年10月に販売店でZのハイブリッド車を試乗して、気になったことはとくになし。不安だった車体の大きさも、街中では全然運転しやすかったです。
ただ、向かない条件はあります。機械式駐車場に入らない、総額が予算を超える、2列目にも3列目にも人を乗せない、デザインが好きになれない。このどれかに当てはまるなら、無理に選ばなくていい車です。

この記事のポイント
- 試乗で気になったことはとくになし。「買わない方がいい車」とは言えない
- 言われている話を出所までたどると、価格や買い方、イメージの話が目立つ
- 盗難は3年続けて2位。対策と保険まで予算に入れて考える
- 向かないのは、駐車場、予算、後ろの席の使い方、デザインの条件が合わない人
アルファードは本当に買わない方がいい?
そうとは言えません。試乗した感想をひと言で書くと、運転もしやすく同乗者も快適で、ファミリーユースでも最強クラスの1台だと、僕は感じました。
好きなところは、圧倒的な快適性とリセールバリュー。割り切るところは、デザインの好き嫌いと街で被ること。この2つを飲み込めるかどうかが、選ぶときの分かれ目になりそうです。
感想の範囲がはっきりするよう、試乗の条件を先に書いておきます。
- 日付と場所:2026年10月28日、販売店
- 車:40系アルファードのZ、ハイブリッド車
- 試したこと:街中を自分で運転、2列目と3列目に走行中も着座
- 入れていないこと:街中の試乗なので高速道路と長距離の話、比べていないガソリン車の走りとほかのグレードの話
僕は所有していません。維持の苦労や、周りの反応を体験として語ることはできないので、そこは調べた数字と出所で書いていきます。
「買わない方がいい」はどこで言われている?
出所をたどれたものだけを表にしました。口コミや個人の意見も混ざるので、右の列と見比べてください。
| 言われていること | どこで | 調べて分かったこと |
|---|---|---|
| 価格が高い、値段ほどの価値を感じない | carview!みんなの質問(2024年10月) | 高いのは事実。価値の感じ方は人それぞれ |
| 残クレで買う人が批判される | 同(2025年5月)、同(2024年7月) | 批判の中心は、利用者の所得や運転マナーへの見方と、無理して買っている、よく理解せずに選んでいるという指摘。買い方は自由という反論もある |
| 盗難が多い | クルカのコラム、個人ブログ | 損保協会の調査で3年続けて2位。これは統計のある話 |
| 大きくて運転や駐車に気を使う | 同上 | 全長4,995mm、全幅1,850mm、全高1,935mm。駐車場は確認が要る |
| 納車まで1年以上 | 個人ブログ | 公式の工場出荷の目処は、ガソリン車とハイブリッド車で2〜3か月程度(2026年11月6日更新) |
| 排気量が2.5L超で自動車税が高い | 個人ブログ | 総排気量は2.487Lと2.493Lで、2.5L以下の区分 |
| 恥ずかしい、見栄に見える | クルカのコラム、carview! | 意見の話。根拠になる調査は示されていない |
| 運転マナーのイメージが悪い | 個人ブログ、carview! | 車名ごとに比べた公的な統計は、探した範囲では見つからなかった |
並べてみると、車の出来そのものへの指摘より、価格や買い方、イメージの話が目立ちます。事実として確かめられるのは価格、盗難、サイズ。残りは今の数字と開きがあるか、意見の領域でした。
「恥ずかしい」「嫌われる」は本当?
恥ずかしいかどうかは、数字で決まる話ではありません。カーリース会社のクルカも、背景を迫力のあるデザインや高級車ゆえの存在感と書くにとどめていて、調査は示していませんでした。
残クレへの批判も同じです。知恵袋と共有の質問には、嫌われているのは運転マナーの悪い残クレ利用者だという回答や、持ち主を見下す書き込みもありますが、ローンの種類で人柄は測れません。同じページには、買い方は個人の自由で、危険な運転は車種や買い方に関係ないという回答もありました。
運転マナーも、車名ごとの統計が見つからない以上、言えるのは「そういうイメージを語る人がいる」まで。「アルファードに乗る人はマナーが悪い」という話は、事実ではなく意見として読むのが正確です。
僕が割り切っているのは、むしろ街で被ることのほう。自販連の集計(PDFの2ページ目)では、2026年4〜9月の販売は4万4412台でした。被るのは、それだけ売れている車を選ぶということです。被りにくさで比べるなら、ヴェルファイアとの差の中身も手がかりになります。
高い、維持費がかかるのは本当?
高いのは本当です。公式のグレード一覧で、車両本体は5,599,000円から10,699,700円まで(2026年11月時点)。Zのハイブリッド2WDは、オプションなしの乗り出しで650万円前後が目安になります。
| Zの2WD | 車両本体(2026年11月時点) | 年1万kmの燃料代の目安 |
|---|---|---|
| ガソリン車 | 5,599,000円 | 約15.6万円 |
| ハイブリッド車 | 6,399,800円 | 約9.4万円 |
燃料代は、公式の諸元表のWLTC燃費(10.9km/Lと18.0km/L)と、レギュラー170.0円/L(2026年11月2日調査、資源エネルギー庁の調査を転載したページ)で計算しました。実際の燃費は走り方で変わります。
自動車税は「高額」と書かれることがあるものの、今のアルファードは2.5L以下の区分です。総務省の表では、2019年10月以降に登録した自家用車で年43,500円。1.5L超2.0L以下の36,000円との差は年7,500円でした。軽減の特例は別なので、自分の車は納税通知や都道府県で確かめてください。毎年の額をまとめて見るなら、税金と車検、燃料の年間計算に載せています。
気をつけたいのは、月々の額だけで判断すること。埼玉の販売店が載せている残クレの例(Zハイブリッド2WD、実質年率5.8%、2026年6月現在)は「月21,000円」と書かれていますが、頭金1,279,800円とボーナス時の185,000円×10回が別にあります。
頭金に初回23,279円、月21,000円×48回、ボーナス時の分まで足すと4,161,079円で、60で割ると月あたり約69,400円(最終回の残価は別)。最後に買い取るなら総額7,680,969円で、車両本体より約128万円多くなります。これは販売店の例から出した試算なので、条件が変われば額も変わると考えてください。
この数字からは、高いかどうかより、総額が自分の予算に収まるかで判断するのがよさそうです。残クレは車そのものが安くなる仕組みではないので、月額が軽く見えても総額は別に確かめておきましょう。
盗難はどれくらい心配?
これは軽く扱えません。日本損害保険協会の第27回 自動車盗難事故実態調査(2026年3月4日発表)で、車両本体の盗難でアルファードは3年続けて2位でした。
| 年 | アルファード(順位、件数、割合) | 全体の件数 |
|---|---|---|
| 2023年 | 2位、364件(14.0%) | 2,597件 |
| 2024年 | 2位、289件(11.6%) | 2,499件 |
| 2025年 | 2位、240件(8.7%) | 2,746件 |
アルファードの件数は3年で減り、全体に占める割合も下がっています。ただ、これで安心とまでは言えません。全体の件数は2025年に増えていますし、順位が2位のままなのも事実です。
読むときの注意もあります。対象は保険金を支払った事案だけで、代車費用のみの事案も含む形です。表は車名ごとなので、型の区別はありません。売れた台数で割った発生率でもなく、自分の車が盗まれる確率としては読めない数字でした。
同じ調査では、愛知県の支払件数が2位の埼玉県の約2倍と、地域の偏りも出ています。すすめられている対策は次のとおりです。
- バー式ハンドルロックや警報装置を使う
- 防犯設備が整った駐車場を選ぶ
- 自宅の駐車場でも、防犯カメラや防犯灯を使う
この調査から確率までは読めないので、盗難は買わない理由と決めつけるより、対策と保険の費用を予算に入れておく話と考えるのがよさそうです。車両保険で盗難がどこまで補償されるかは、見積もりのときに保険会社へ確かめてください。
リセールが崩れたという話は?
新車より高く売れるのが当たり前、という時期は終わったようです。MOTAの記事(2026年9月18日公開、買取サービスを運営する会社の二次情報)では、1年落ち走行1万km以内で新車価格を超えた割合が、2024年10月の100.0%から2026年8月は50.4%まで下がりました。
一方で、同じ記事の40系3年落ちは平均97.9%、金額で560.1万円(2026年6〜8月の査定、走行は年数×1万km以内)です。分母は車両本体でオプションは入らず、査定の数字なので売れた値段そのものではありません。それでも、崩れたと呼ぶには高い水準でしょう。
下がった話の出所はこちら。cokiの記事(2026年9月5日)は、中古車検索サイトの在庫が約2年前の約400台から2026年9月3日時点の2313台に増えたことや、一時約150万円の下落を伝えるテレビ報道を紹介しています。ただ、残クレの返却が原因だと確認できるデータはないとも書いていました。
つまりリセールは今も強いけれど、新車超えを前提にした買い方はやめておくのが無難です。リセールは好きなところに挙げましたが、相場は動くものとして読んでください。数字の出所と時点は、リセールは本当に強いかの比較で並べました。
試乗して気になったことは?
とくにありません。車体の大きさだけ不安でしたが、街中では全然運転しやすかったです。
いちばん印象に残ったのは、乗り心地の快適さ。2列目も3列目も走行中に座ってみて、快適そのものでした。3列目シートも僕の感覚ではトップクラスで、後ろの席まで快適でした。試乗の条件や内装の話は、実際に見て乗ったレポートに詳しく書いています。

この感想は40系Zを街中で試した範囲のものです。高速道路や長距離、ほかのグレードと世代には当てはめないでください。
どんな人には向かない?
イメージより、こうした具体的な条件で判断するのがいいでしょう。当てはまっても、確かめれば解決できるものもあります。
| こんな人 | 理由 | 確かめること |
|---|---|---|
| 駐車場が高さ1,550mm前後の機械式 | 全高は1,935mm(19インチ装着時1,945mm)で、入らない | 駐車場の高さ、長さ、幅、重さの表示 |
| 総額が予算を超える | 月額を抑えても、総額は小さくならない | 同じ条件で出した総額の見積もり |
| 2列目にも3列目にも人を乗せない | 全長と価格の分を持て余しやすい | 後ろの席に人を乗せる頻度 |
| 年2万km走って残クレで返す予定 | 距離の超過で精算が出る例がある | 契約の距離条件と超過の単価 |
| 新車より高く売る前提で買う | 1年落ちの新車超えの割合は2026年8月に50.4%まで低下 | 今の相場と、売らなかった場合の資金計画 |
| デザインや被ることが許せない | ここだけは数字で解決しない | 実車を見て、自分がどう感じるか |
駐車場は、くるまのニュース(2022年6月4日、二次情報)によると普通車向けの機械式は約1550mmまでが多く、ハイルーフ対応はわずかだそうです。建物ごとに違うので、記事の数字より現地の表示を信じてください。

3列目を使わないだけなら、この条件には入りません。写真のように跳ね上げれば荷物を積めて、2列目に人を乗せるなら快適さは十分に生きるはず。距離の精算は、愛知トヨタの条件なら12,000km×契約年数までで、超過は1kmにつき5円です。年2万kmを5年なら4万km超過で20万円になります。
上の表に当てはまらないなら、周りの声を理由に見送る必要はありません。駐車場と総額が通ったら、あとは実車を見て決める段階です。ほかの車と迷うなら、エルグランドとの価格と機械式駐車場の違いも見ておくと決めやすくなります。
次は何をすればいい?
ネットの評判をこれ以上読むより、次の3つを順に進めるのが早いです。
- 駐車場を確かめる:自宅と勤務先の、高さ、長さ、幅、重さの表示を見る
- 総額で見積もる:現金、普通のローン、残クレを同じ条件で並べる
- 販売店で座る:運転席だけでなく、2列目と3列目にも座ってみる
納期を知りたいなら、公式の工場出荷の目処を見ておくと話が早くなります。2026年11月6日更新でガソリン車とハイブリッド車が2〜3か月程度、PHEVが3〜4か月程度。納車の時期は、販売店で確かめてください。
価格と納期は2026年11月時点です。残クレ、税金、保険の額は条件で変わるので、最終的には販売店、保険会社、都道府県の窓口で確かめてください。



参考URL一覧
- トヨタ公式 アルファード グレード
- トヨタ公式 アルファード 主要諸元表(PDF)
- トヨタ公式 工場出荷時期の目処
- 総務省 自動車税・軽自動車税種別割
- 日本損害保険協会 第27回 自動車盗難事故実態調査(PDF)
- 日本自動車販売協会連合会 通称名別の販売台数(PDF)
- ネッツトヨタ埼玉 アルファード(残クレの例)
- 愛知トヨタ 残価設定ローン
- Selectra ガソリン価格(資源エネルギー庁の調査の転載)
- MOTA アルファードのリセールの記事
- coki 中古在庫と価格についての記事
- くるまのニュース 機械式駐車場の高さ制限
- クルカ 「アルファードは買わない方がいい」と言われる理由
- kurumanyan’s blog(個人ブログ)
- carview!みんなの質問(買わない理由、2024年10月)
- carview!みんなの質問(残クレの批判、2025年5月)
- carview!みんなの質問(買う人への意見、2024年7月)
